シャモニクラブ 個人山行記録

モンブラン登頂 7月11日出国〜21日帰国

小野 喜博


早めの夏休みをとって、28年来の宿題である、モンブラン(4,810m)の登頂をしてきました。 登頂日を予め7月15日と定めて、その前後、14日はテートルース小屋までの入山、16日はコスミック小屋からミディ経由の下山としていた。

モンブラン登頂地図

シャモニには11日夕刻に到着、帰りは20日朝のジュネーブ発のLH機なので、19日の晩はジューネーブ泊としたので、シャモニでの滞在は実質、7.5日だ。

7/12 宿舎、シャレー・ボア宿舎の裏手に見えるドリュー針峰

実際は、天候が思ったより悪く実際は以下のような結果となった。

12日: 晴れ、フリーだったが、プラからフレジェール−ランデックス経由でラックブランまで足慣らしのハイキング。

宿舎のあるプラから見えるモンブランフレジエールから見るグラン・シャルモ
7/12 ラックブランとモンブランを背に

13日:終日雨。山は雪。ガイド(スイス人、ジャンマルク・クラティンガー)と対面、打ち合わせ。この日は、ミディまでゴンドラで登り、高所順応をかねてバレーブランシュをトラバースしてシャモニに戻る氷河歩きの予定だったが、悪天のためキャンセルとなった。

14日:曇り、夕刻から晴れ。ジャンマルクが11時過ぎに迎えに来て、ルジューシュからケーブルと登山電車を乗り継いでニデーグルまでいき、ここからテートルース小屋までゆったりとした歩き。

7/14 ベルビュー駅
7/14 テートルース小屋にて7/15 日の出(この日1時半出発)

15日:晴れ。モンブラン登頂(8時45分)。下山は、雪崩の危険があり、コスミック山稜は中止。私の希望で、グーテ小屋に投宿。結果的に定員の倍以上が泊り、ガイドによればデザスター。1時半過ぎにやっとベッドに寝られた。それまでは食堂のテーブルの上や床にごろ寝。

グーテ小屋を過ぎたあたりドームデグーテあたり
7/15 8:45 登頂頂上からの眺望
7/15 頂上からの眺望
7/15 頂上からの眺望

16日:晴れ。グーテ小屋からニデーグルまで下降。そこからルズーシュまで電車等でもどり2時過ぎにシャレーに到着。

7/15 グーテ小屋からビオナセイ針峰7/16 下山途中のミディ
ニデーグル駅

17日:雨。停滞。

18日:曇りときどき晴れ。シャモニの町を散策し、ケーブルを使って、ブレバンとエギューユディミディへ。

7/18 ミディ展望台から見るモンブラン

19日:曇りのち雨。10時ピックアップでジュネーブへ。20日:9:10のLH便でフランクフルト経由で帰国。


17日には思いがけず、神田泰夫さんと山の家で話をすることができて、良かったな、と思いました。在仏はあと2年で40年になるようで、すばらしいことですね。

今回は、モンブラン登頂だけをターゲットにしたわけですが、一番の懸念事項は天候と高度順応でした。特に出発前に国内で富士山とかの高山に登るチャンスがなかったので、懸念していました。また、シャモニへ入って3日目にミディからバレーブランシュへの氷河歩きと高度順応の予定が雨でつぶれたのも心配の種だった。

幸い、テートルース小屋を1時半ごろに出発して、頂上に8時45分に到達する事ができたが、やはり、4500mを超える頃になると、息苦しくなって、スピードは落ちたし、疲労も感じた。幸か不幸か、当初予定していたコスミック山稜からの下山が積雪の関係で不可能になったため、下山は一挙にテートルースまで降りずに、グーテ小屋でゆっくり休む事ができた。天候にも恵まれ、ついているとしか言いようのない登頂だった。

ルート中、岩登りや、氷雪歩きなどがあるが、技術的な困難性はないが、ガイドがロックシャワーと表現した落石の巣のクーロアールのトラバースはもっとも緊張した。15日の登りは未明に通過したのでそれほどの緊張はなかったが、16日の下山時は10時頃で気温も上がっていたので、かなりの緊張感をもって通過した。
また、ドームのコルは広いので、風雪が強いときのトレイルを誤ると危険が一杯になりそうですね。

それから残念ながら、計画していた自転車(自転車好き(特にMTB)にはたまらない天国)は天候不順でできなかったのが心残り。


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