シャモニクラブ 個人山行記録

エルタアレ火山(エチオピア)

日時:2013年11月29日〜12月12日

参加者:山川三千雄


 11月29日から12月12日までの2週間、地球上で最も過酷な暑さといわれるアフリカ大地溝帯のダナキル砂漠を旅し、エルタアレ火山とダロール火山に登ってきた。(同行者:クラブ員外10名)
 エルタアレ火山は海抜156mのベースキャンプ(野天に折り畳み式キャンバスベッド)から613mの山頂まで距離16kmの緩傾斜の溶岩台地を4時間かけて登る。荷物はラクダに託して個人装備だけの楽な行程だが、灼熱の太陽を避けて日の出前に登り切る。一休みして、急な崖を下降し南の火口の溶岩原へ。2010年に出来た新しい溶岩の上を歩くとサクサクと音がする。火口の溶岩湖を覗き込むと、マグマは地球のはらわたの如く蠢き、溶岩のしぶきを噴き上げている。昼食後はお鉢回り。昨年までマグマをたぎらせていたという北の火口は大きな溶岩塔となっている。夜間、再び南の火口へ。真っ赤にたぎり、流動し、噴き上げる様は、ダイナミックで危険を感じるほど。現地ガイドはこれまで登った内で最も活発だと言う。山頂での宿泊はラクダが運んだキャンバスベッドで野天。赤い噴煙と満天の星を眺めながら眠りに就くが、夜間強風が吹き寝袋の中まで砂だらけ。翌朝未明に出発し、3時間半でベースキャンプへ帰着。
昨年、山頂付近でトレッカーがエリトリア解放戦線の武装集団に襲われ、ヨーロッパ人など5人が殺害、4人が誘拐されたため、終始自動小銃と手榴弾で武装した兵士4人の警護を受けて行動。夜間も交代で眠らず警戒に当たってくれた。


12/5 エルタアレ火山

12/6 エルタアレ火山


ダロール火山は登り15分、山頂巡り1時間程度で登山とはいえないが、ベースキャンプ地は海抜マイナス120mで、気温42℃での行動となった。火口湖は硫化物の噴出が続き、黄、緑、青、赤と毒々しい。用心のためガスマスクを携行し、状況を見ながら適宜装着。エリトリア国境まで30kmしかないので、終日武装兵4人の警護を受けた。


12/8 ダロール火山



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