シャモニクラブ 山行記録

西穂高岳

日時:3月17日(金)〜19日(日)

参加者:冨田(L)、小野(報告、写真)、長島

行程:
17日(金) 新宿(7:00)〜松本〜平湯〜新穂高〜西穂登山口(12:30)〜西穂山荘(15:20)

18日(土) 山荘(6:00)〜独標(7:40)〜ピラミッドピーク〜(9:10)西穂高岳頂上(9:20)〜独標〜山荘(11:20)〜新穂高(14:55)〜栃尾温泉 栃尾荘(15:10)

19日(日) 上栃尾(9:10)〜平湯温泉〜松本(13:47)〜新宿(16:34)


 3月の計画は、甲斐駒・仙丈をターゲットに進めたが、この時期は、交通機関が運行を停止しているため、仙流荘から北沢峠、仙水峠までは長時間歩くしかなく、また、付近の小屋は営業しておらず、唯一、仙水小屋は使えるがこの時期無人小屋である。今回は、参加者が3人ということもあり、西穂高に急遽変更して計画を立て直した。
 西穂登山は、最近では2011年の年末と2012年の年末に実行したが、天候に恵まれず、 '11はピラミッドピークまでで撤退、'12は登頂は果たしたが、吹雪状態で頂上からの展望がまったくきかないという不運に見舞われた。今回は、予報通りの好天に恵まれた登山であった。

3/17 11:37 平湯温泉バスターミナル

3/17 15:20 西穂山荘前の雪だるまテント場はぼちぼち

 定番のスーパーあずさ1号で松本に着き、バスを乗り継いで新穂高ロープウエイ駅から、 ロープウエイを乗り継いで、西穂高口で昼食をとって、西穂山荘までは、折角担いできたスノーシューを付けて遊んだりしておよそ2時間の歩行で山荘に到着。今年は積雪が例年より多いようだ。

3/18 6:06 小屋のすぐ上の丘から笠ヶ岳6:07 丸山で日の出

 18日は前の晩に用意してもらったお弁当で朝食をとり、不要な装備類をデポして、6時にアイゼンを付けて出発。今日も上天気だ。すでに単独行を含めていくつかのパーティが先行している。春のお彼岸の中日が近いせいで野々での時間がはやくなり、6時にはヘッドランプはいらない明るさである。
 丸山で、明神岳の岩峰右手から朝日が顔をだした。長嶌の調子がいまいちで、ペースが上がらない状態が続き、独標の手前で引き返すことになった。前回('11の時はピラミッドピ−クまでだったので、今回はリベンジを目指したが残念。冨田は見るに見かねて、独標の下部の岩稜で登高を断念した他パーティの女性をロープで確保して安全の下降させて、7:40頃に独標に着いた。多くの登山者はここで写真を撮ったり、休憩したりして引き返す。私たちが独標を後にして西穂高に向かったとき、先行していたのは比較的若い二人パーティのみだった。

7:30 独標からピラミッドピーク、西穂、奥穂奥穂、吊り尾根、前穂、明神

独標。後ろは笠ヶ岳と遠く白山西穂から八ヶ岳、富士山、南アルプスを遠望

 独標から西穂までは、ピラミッドピークを含めいくつもの大小の岩峰の上り下りを繰り返す。危険個所はいくつもあり初心者を含む場合はアンザイレンして登るが、私たちは、ロープを使わずに(正確に言うと他パーティの下降確保のみに使用)、9時10分に頂上にたった。途中2、3組の下山するパーティとすれ違ったが頂上は私たちと先行の1組だけだった。頂上は、独標付近で吹いていた強い飛騨側からの風もやみ、無風快晴であった。

焼岳(手前)と乗鞍岳(奥)涸沢岳と北穂から槍に至る山々

頂上。最高の天気北穂、南岳、大喰岳、槍ヶ岳

 往々にしてして、事故は下降時に起きるが、西穂ピーク直下の雪壁は、雪の状態によっては固定ロープを張って、シュリンゲと安全環付カラビナでハーネスとロープをつなぎ下降することが多いが、今回は積雪が多く岩稜に近いところにトレースがついているので、下降もロープなしで安全に行えた。ただし、日当たりのよいところは踏み跡が崩れ、スリップすることもあるので、特に注意を払う必要がある。

 山荘には、11時20分頃に到着。ここでランチを取って、来た道をもどり、ロープウエイ、バスを乗り継いで、栃尾温泉の栃尾荘に3時過ぎに到着。いつでも、急傾斜の山道を下るときに感じるのだが、「こんなところを良く登ったな」と感じる。それでもまた登るというのはどういう病なんだろうか。私は、おそらく雪の西穂には10回は登っている。

3/18 栃尾荘の夕食

栃尾荘では、ゆったり温泉につかり疲れをいやし、楽しみな夕食は熱燗をいただきながら無事の登山ができたことに感謝。前2回の年末西穂登山では、それぞれ2人ずつの新人がおり、寒風の中で厚い手袋を装着してのザイルワークなどが必須だったが、今回は、天候にも恵まれ、パートナーにも恵まれラッキーでした。帰宅したら、ピラミッドピークで、アンザイレンした2人パーティの滑落のニュースで驚いたが(翌日自力で下山したとの報でよかった)、いつでも危険は隣り合わせ、今後とも安全登山を心掛けたい。


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