シャモニクラブ山行記録

八ヶ岳・アイスクライミング・縦走

日時:2019年2月9日(土)〜11日(月・祝)

参加者:内山(L、写真)、藤波、柴崎(報告、写真)、浅川(報告)、M、高井


 2月9日(土)天気予報通り関東南部は雪模様の朝、10時20分発の美濃戸口行きバスへ乗車するべく茅野駅に集合。
美濃戸口でバスを下車後、身支度を整え、登山届を投函、11時15分に美濃戸口を赤岳鉱泉に向けて出発。途中、赤岳山荘で昼食を摂る。美濃戸周辺のアイスエリアや赤岳山荘のおばちゃんアイス(と呼ばれているらしい)を登るクライマーの姿を眺めながら、はやる気もちを抑えつつ約二時間のトレッキングで15時15分に赤岳鉱泉に到着着。一足先に到着し、テント設営を終えた高井と合流、全員が顔を揃えた。
 今回は、赤岳鉱泉宿泊組の内山、藤波、柴崎、M。テント泊の高井、浅川の全6名。山行形態は、縦走組(柴崎、高井)とアイスクライミング組(内山、藤波、M、浅川)の2班での活動を予定した。

 各々荷物を解いた後、翌日曜日の天候を案じながら、行動計画を打ち合わせ。Mの担ぎあげたワインやお手製おつまみ、柴崎が振る舞ってくれたスナック類を美味しくを頂きつつ、山小屋とは思えない素晴らしい個室で寛ぎながらのミーティングとなった。何時もながら女性陣の心遣いに頭が下がる。また、赤岳鉱泉にこの様な快適な部屋が有ったとは驚いた。予想外の心地良さで戦意喪失気味となる様にも。

 翌日の行動は、折からの降雪と強風予報から、縦走組は当初予定の主峰縦走から、短いながらも、よりバリエーション的な登頂を楽しめる赤岳?阿弥陀岳の縦走へ。
アイス組は、裏同心が降雪により埋まる可能性を考慮し、ジョウゴ沢の乙女の滝、若しくはナイアガラの滝をターゲットとしてミーティングを終えた。小屋での夕食を堪能し20時には就寝。テント泊でも、小屋で暖かい食事が摂れるのが何より有難い。20時時点の気温はマイナス9度、小雪、微風。

 2月10日(日)朝5時、気温マイナス19度、晴天。約20cm程度の降雪。稜線は雪煙が舞い上がり予報通りの風速20m前後と聞く。縦走組は朝6時、アイス組は7時50分にそれぞれの目的地へ向けて出発。

【アイス組】藤波、内山、M、浅川
 鉱泉で装備を整えジョウゴ沢出合いへ。途中、大同心、裏同心への沢筋は踏み後がしっかりしていたが、ジョウゴ沢は踏み跡も無く今朝は珍しく誰も入っていない様子。パウダースノーが心地良い。
 F1をフリーで乗り越し、F2でロープを出す。滝の中央部は氷が薄く、氷の裏で流水が認められ状態が悪い。比較的安定した右岸寄(向かって左、以下同様)りを内山がリード。浅川、Mと続き、スクリューを回収しながら藤波が登る。遡上するも沢の中央はスノーブリッジ状態で踏み抜くと下部は川。側面にルートを取りながらの軽いラッセル。総じて氷結が薄く条件は悪い。
 10時位に開けた河原で大休止、雲ひとつ無い晴天で日差しが暖かい。周りを稜線に囲まれながらも谷筋の向こうに聳えるピラミダルな山陵をしばし楽しみながら各自エネルギーを補給する。
 小規模なデブリが点在する左岸を避け右岸の河床から離れたルートを取る。続く小滝も氷が薄くバイルで割れてしまい流れが顔を出す。右岸を巻きながら小滝混じりのゴルジュを越す。傾斜の緩い滑滝の回廊を抜け視界が開けると左岸に乙女の滝がそびえ立ち素晴らしい。氷が発達していない様で難しそう。
 ルートを向かって左に取り小滝、滑滝をフリーで乗っ越すとナイアガラの滝基部へ。標高が上がったからか下部に比べて氷結状態は少し良い。今日は誰も居ないナイアガラの滝で左右にロープを張り楽しむ事にした。正面には硫黄岳の垂壁が雪煙をなびかせ聳え立ち、振り返ると渓を額縁に大同心・赤岳から阿弥陀岳迄、高度感のある美しいスカイラインが青空に映える。
 先ずは内山が左岸側からリード、滝上部で支点をセット。既存支点は右岸1ヶ所しか確認出来ない為、左岸側はスクリューで中間支点を取りロープをセットし両側にトップロープを張る。やはり未成熟な氷結から部分的にバーチカルなクライミングで様々な技術を要求される(感じ)。各々左右2〜4本のクライミングを楽しんだ。 14時半頃に終了し、懸垂とクライムダウンを織り交ぜながら沢筋に下降。16時赤岳鉱泉に帰投した。
今回も内山、藤波のリードで両氏に負担を強いた。我々も早くルート設定や安全な支点構築などをマスターしなければならないと感じた。

赤岳と阿弥陀を背にナイヤガラ滝をリード、内山

確保する藤波内山つづきチャレンジする浅川

セカンドをビレイする今回泊まった個室

赤岳鉱泉自慢の夕食

【赤岳〜阿弥陀岳縦走】高井、柴崎
6:30 赤岳鉱泉出発
地蔵尾根(最高の天気。高度が上がるにつれ阿弥陀岳が綺麗にみえてきた)
8:05 地蔵の頭(5合目あたりに雲を横たえた富士山が裾までみえている)
9:00 赤岳山頂 文三郎道(雪が少なく夏道がみえている)
9:20 中岳への分岐(中岳、阿弥陀岳直下は急登で萎えるわぁ)
11:00 阿弥陀岳山頂(北陵を登ってきた人達もいる)
中岳のコルからそのまま中岳沢に入ってしまった。雪崩ると聞いていたのでドキドキ。 雪は少ないけれど急ぎ足で下る。
12:50 赤岳鉱泉
(以上柴崎記)

目指すは赤岳〜阿弥陀岳

 2月11日(月)、朝5時、気温マイナス9度、ミゾレ混じりの降雪。早朝、高井はやり残した横岳?硫黄岳の縦走へ出発。
他5名は、裏同心でのアイスクライミングを予定としたが、天候が優れないためテント等を撤収し下ることに。9時50分鉱泉を出発し、11時20分に美濃戸口へ下山。美濃戸口で後から降りて来た高井と合流、J&NでMお勧めのビーフシチューを堪能し13時25分のバスで茅野駅へ。それぞれ帰宅の途についた。
 高井は、6時20分頃、赤岳鉱泉をスタート、地蔵尾根から硫黄岳を縦走、11時40分には美濃戸口へ向けて下山。赤岳鉱泉から1時間15分でバス停に降りて来たのは驚きのスピード。やはり若さと日々のトレーニングの為せる業だろう。

 今回のアイスクライミングは、不安定な氷結状態と踏み跡の無い遡行から山本来を楽しめた山行であった。しかしながら、ジョウゴ沢ナイアガラの滝での後続パーティーのフォール(大事には至らなかった様子)や、南沢での転落事故を身近にした。いずれもアイスクライミング中であり、安全登山へ向けた技術の研鑽と登山そのものへの取組み姿勢を改めて考えさせられた山行でもあった。

 尚、余暇時間をアイスキャンディでの練習を予定していたが、「9.5丶娑幣紂40m以上のシングルロープのみ利用可能」との利用規定があり、持参のシングル9.2丶佞任陵用は叶わなかった。事前調査の甘さを反省、今後は留意したい。 キャンディ自体は傾斜の緩い壁やドライ壁など変化のある構成であったが、今年は傾斜の緩い壁やドライ壁などが無くなり全体的に階段状の壁で構成されていた。(浅川記)

【八ヶ岳山行の感想】

 昨年2月の冬に続きジョウゴ沢を訪れた。
3連休の中日にもかかわらずジョウゴ沢へのトレースが無く入り口を見落としてしまい30分ほどロスをしてしまった。メンバーには大変申し訳なく、悪かったと反省。今年は氷が発達しておらず滝の状態が心配であったが、ナイアガラはまずまずの氷で、好天にも恵まれてクライミングを楽しむことが出来た。
 技術的にはやはりスクリュウーの打ち込みに時間を要しプレッシャーを感じてしまい、もっと登りこまないといけないと痛感した。
 小屋では久しぶりに6人という大人数でメンバーと談笑でき大変楽しく過ごすことができた。幹事の浅川さん、参加の皆さん、大変有難うございました。(内山)

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